はこだて散歩日和(パッチワーク日和)

人間はすごいな

2011年版ベストエッセイ集(日本エッセイスト・クラブ編)を読みました。
芥川賞・直木賞作家から・市井の人々まで51編のエッセイが載っています。
心に残る2作品のうち本日は一作品を紹介します。
KIMG0091[1]

=ケセン語訳聖書に取り組む=山浦玄嗣(やまうらはるつぐ・医学博士)

『心の貧しい人々は、幸いである、天の国はその人たちのものである』(マタイ5・3)
誰もが知っている聖書の言葉です。”心の貧しい人”とは、品性低劣な人間のこと。
なぜその人たちが 天国への優先権を持つのか?との疑問を山浦さんは持ちます。

気仙沼の村でただ一軒のキリスト教信者の山浦少年は7歳で父と死別します。
幼い空想の中で イエス様は私を慰めるために村の大工になっていたし
弟子のペトロやヨハネたちは浜の漁師のおじさんだった。

でも村の人たちにとって キリスト教は邪宗門で、大日本帝国はヤソを国賊としていた。
聖書を読んでも分からない文言に満ちていると感じた山浦さんは
35歳で気仙沼の方言で聖書を訳して『ケセン語大辞典』を60歳で完成します。

ところが冒頭の”心の貧しい人”に疑問を感じて 60歳から二千年前の
古代ギリシャ語の勉強を始めます。 一休みにします(笑)。
お菓子紹介CO-OPアーモンドリーフ キャラメル掛けのアーモンドをウエハースに
のせてサクッと香ばしく焼き上げた・・・美味しいお菓子です。
KIMG0090[1]

イエスの時代、彼の故郷ガリラヤ地方は豊かな土地柄であったのに
エルサレム神殿の貴族的祭司・土地の領主・ローマ皇帝の三重の支配で
領民は重税を搾り取らて
土地の人々は奴隷に落ちぶれたり 乞食にとなって零落していきます。

心貧しいの箇所は、縮こまっている・弱々しい・貧乏人・乞食が原文の意味だそうです。
『望みなく、頼りなく、心細い人は幸せだ。神様の懐に抱かれるのはこの人達だ』が、
山浦さんの訳になりました。
KIMG0089[1]

勉強をした人達だけが理解できる専門用語を避けて、
ケセンという世間様に分かる訳をしたのを
バチカンは評価して(日本中に売れたそうです)
気仙沼の仲間とともに 教皇ヨハネ・パウロ二世に謁見して
この聖書を献呈する栄誉を受けたそうです。

私はクリスチャンではないのですが 同じ疑問を持っていたので山浦さんの訳が
ストンと心に響きました。
私的に一言;『私は心が貧しい』と自分で言った方に今まで出会った事がありません。
”心が貧しい”とは他人が評価する言葉だと思います。
=心貧しいと自分で気が付かない人は幸いである=これは私の言葉ですが・・・・・(?)。
この後に続く言葉が見つかりません(笑)。
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コメントコメント


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敬虔とはいい難いカトリック信徒の私でも、気仙語の聖書訳出に取り組んだ山浦氏のことは存じています。おそらく何度も何度も読み返したんでしょうね。
ものすごい執念に満ち満ちています。こういう熱い気持ちを持ち続ける。それが大事ですよね。私には、かけらもないのが残念ですが。

AzTak | URL | 2016/12/03 (Sat) 08:03 [編集]


札幌から函館に途中だったかと思います。
「心貧しい人は幸い・・」の山上の垂訓が
すばらしい毛筆で書かれた屏風があり
しばしくぎ付けになってしまいました。
情けないことに場所は忘れてます。。
脳ミソが貧しいんですね。

布遊子 | URL | 2016/12/03 (Sat) 17:43 [編集]


Re: タイトルなし

AzTakさんコメントを有難うございます。
山浦さんのことを知っているのですね。
20年も30年も聖書のケセン語訳に取り込む原動力はやはり子供のころに
(方言の)気仙沼の子供たちに理解されない 悔しさからだと書いていました。

AzTakさんはいつもイエス様が そばにいてくれると 感じているのでしょうね。

tugumi365 | URL | 2016/12/03 (Sat) 17:52 [編集]


Re: タイトルなし

布遊子さんコメントを有難うございます。

> 札幌から函館に途中だったかと思います。
> 「心貧しい人は幸い・・」の山上の垂訓が
> すばらしい毛筆で書かれた屏風があり
> しばしくぎ付けになってしまいました。

それは列車の中からですか?それとも車ですか?

> 情けないことに場所は忘れてます。。
> 脳ミソが貧しいんですね。

脳みそは貧しくないですよ!!自分に関係のないことは 一瞬で抹殺します(笑)。

tugumi365 | URL | 2016/12/03 (Sat) 18:26 [編集]


札幌から車で気ままにアッチコッチ
目につくまま立ち寄ったのです。
もちろん建物の中ですよ。
ごめんなさいね。はっきりとしなくって・・
なにしろ20年近く前なのです。
でも屏風は強烈に覚えています
私ももう一度見たいわ

布遊子 | URL | 2016/12/04 (Sun) 09:44 [編集]


Re: タイトルなし

布遊子さん教えて頂き有難うございます。
そんなに記憶に残る屏風私も見てみたいです。
そのお店今はどうなっているのかしら?気になりますね!

tugumi365 | URL | 2016/12/05 (Mon) 09:30 [編集]