はこだて散歩日和(パッチワーク日和)

あたらしい北海道旅行

=あたらしい北海道旅行= セソコマサユキ著 2017年4月第一刷発行
とても衝撃的な旅行案内の本です。
どこかに行こうと思った時には 旅行雑誌「るるぶ」などで調べますね。
この本はカフェ・パン屋・工房・宿など 北海道の広大で豊かな自然で
暮らす人々33組を取材した本です。

この本を持ってここに載っているお店を訪ねて会いに行きたいと思いました。
場所は函館・札幌・旭川・美瑛・富良野です。
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函館編では7件のお店 レストラン・天然酵母パン・チーズ工場が紹介されています。
この本の中で 一つだけ紹介します。
私が良く行く「はこだて工芸舎」です。
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こちらの店は道南の作家さんの商品を置いてます。
観光客よりも地元のお客様が中心なので、いつも違うものを楽しんでもらうように
月3回は企画展をしています。
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函館市電 十字街電停の真ん前にある 築80年を超える建物に
「はこだて工芸舎」はあります。店主の奥様の堂前邦子さんはいつ行っても
笑顔でお客を迎えてくれて とってもお人柄の良い方です。
作家さんの作った物に愛情をもって「説明」してくれるし 
また、品質の良いものを置いています。

「家族で買い物に来てくれて みんなで相談しながら買った器は
それを使っているときにも、無意識に大切にしてくれるはずだし
そんな暮らしが豊かにしてくれると思うのよね」
お店で心地よく応対してくれるのは そんなポリシーがあったからなのですね。
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=感謝のご挨拶=
当ブログも三年目に入ります。これまで訪問してくれた方、拍手を頂いた方、
温かいコメントを頂いた方に 感謝申し上げます。
「遠くに住んでいて、なかなか会えないお友達に向けて」の気持ちで書いています。
これからも宜しくお願い致します。

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彼女の家計簿

面白くて一気に読みました。
=彼女の家計簿=  原田ひ香著 2014年1月初版発行

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里里は未婚のまま娘「啓(けい)」を生み育てています。
母からは「父親のない子供を産むなんて 苦労するだけ。
もし生んでも援助は絶対にしないし
実家に帰ってこようなんて甘い考えならやめなさい」と、
元々親子関係が冷たいのでした。

ある日NPO法人「夕顔ネット」の代表三浦晴美からの[家計簿]が母経由で届きます。
その家計簿は戦前から戦後にかけてつけられていた 祖母加寿のものでした。
里里は「若い頃の祖母が 里里の母(朋子)を残して 男と駆け落ちして心中した」と
親戚から聞かされていました。

里里と晴美の日常の中に 家計簿の中の文章が挿入されて 
現在と過去が同時進行で綴られて行きます。

「夕顔ネット」は水商売や風俗関係の仕事をしてきて 高齢になり
働けなくなった女性の支援をしている団体です。
谷中で食堂をしていた加寿が亡くなる前に 
土地と建物を「夕顔ネット」に寄付しました。
 
建物が老朽化したため 家を整理したら「家計簿」が出て来たのです。

祖母加寿は乳飲み子を抱えて 教員をしていましたが 復員してきた夫は働かず 
姑も孫の面倒を見ません。そんな境遇に同情した木藤先生から
「駆け落ち」を誘われますが・・・。

その加寿が谷中で生きていて 人助けをしていた・・・・。
加寿と 里里 そして晴美の人生模様が うまく絡んでいて
「小説」らしい仕上がりになっています。

新函館北斗駅前の花壇です。
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花のない花屋

=花のない花屋= 東信(あずままこと)著  椎木俊介・写真
2017年5月第一刷発行

初めのページに{花は心を語る}として フラワーアーティスト 東信の言葉です。
花は人が生まれて死に行くまで 我々の人生に常に寄り添っています。
何気ない日常から、出産祝い、誕生日祝い、結婚式、葬式に至るまで
私の仕事の原点は、そういった贈り手の気持ちを花に束ねることです。

花は「一日で10歳年を取る」と言われるほど時間が命です。
だから古い花から売ったり、余った花を捨てないように、
お店に在庫を置かないようにしました。
贈り手の意図を聞いてから、花を仕入れています。
それがオートクチュールの花屋、「花のない花屋」といわれるゆえんです。
         (この子の名前はミキちゃん リカちゃんの妹です)
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=滋賀の寺で副住職をする花好きの彼に=
彼と出会ったのは、彼のお寺で開催されたヨガのクラスに行ったのが始まりです。
初めて会った瞬間から、お互いに惹かれ合いました。(中略)
出会ってから一年もたっていませんが 結婚の話がとんとん拍子で進んでいます。
「今後も末永くよろしく」という気持ちを込めて 花を贈りたいです。

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この話をイメージして作った東信の「花束」です。
この本はこの様なアレンジの花100人の人生を綴っていきます。
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この本の表紙の花の物語です。
=病気とつきあいながら育ててくれた母に=
私は子供の頃、”普通のお母さん”に憧れていました。
母は時々パニックになって大声で叫んだり、
泣き出したり、モノに当たっりしていました。
私が小学校一年生の時に「境界性人格障害」と診断されました。
授業参観日では”変なお母さん”として友達にからかわれました。
今は障害者支援に関わる仕事についています。
この仕事で患者に接するうちに 本人も辛い思いをしていると気が付きました。
私たちに精一杯の愛情を注いでくれた母に感謝の花束を贈りたいです。

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=闘病する母を支えてくれた高一の息子へ=
14歳の息子に私がガンであることを告知しました。
息子はただうつむいたまま、「わかった」と言い残し部屋に引きこもりました。
その日を境に、彼は何も言わずに黙々と掃除や洗濯などをやってくれました。
中学最後の野球の応援に行けない私に (副作用で髪の毛がない私に)
彼も丸坊主にしてきて「一緒だね」と笑わせてくれました。
大きな治療を終えて50歳の誕生日に「50歳まで生きていてくれてありがとう」の
メッセージと一本のガーベラをくれました。
そんな息子に感謝の気持ちを込めて 野球のチームカラーの菖蒲色を使ってください。

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=隠し子の秘密を抱え育ててくれた母へ=
先日、62歳の父に隠し子がいることがわかりました。
30年間母は私達に隠していました。父の隠し子と私が同じ年だったからです。
父が3年前にガンを患った時には 私は夫以上に父に愛情を注ぎました。
だから父の行為が理解できません。
30年もの間、重い秘密を一人で背負っていた母に花を贈りたいです。

(東信の言葉;お母さんは優しくて芯の強い方なのでしょう。
白とグリーンの上品なアレンジにしました。)

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=私の生活苦をそっと案じてくれていた父へ=
私は三姉妹の末っ子です。10年前に母が亡くなりました。
ある日、用事があって父に電話をしたら「お前も生活が大変だろう」と言われ
びっくりして、慌てて否定しました。数週間後銀行で通帳を記帳したら
5万円の振り込みがありました。一人で自営業をしている父にはどれだけ大金か。
そんな父に母の分まで長生きしてもらえるよう 
亡き母の好きな青い色のお花を入れてください。

(東信の言葉;男性は花をもらうことに慣れていないので、
華美になりすぎないように注意しています。
記憶に残るような瑠璃色でインパクトのある花束にしました。

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最初から最後まで贈り手の言葉を読むだけで感動していましたが
その言葉を想い、花をアレンジした東信の言葉が心に残りました。

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アラミスと呼ばれた女

=アラミスと呼ばれた女= 宇江佐真理著 2006年1月初版発行
函館在住だった、宇江佐真理さんさんが亡くなってから 彼女の本を読んでいます。

   (リカちゃんは夏休みに入ったのでモスバーガーでバイトをしています)
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幕末期 長崎・出島で通訳をしている父から 英語・フランス語を習う 十歳のお柳。
ところが父は、外国のお先棒を担ぐ不届き者として 攘夷派に暗殺されます。
このため十八歳で母と江戸に出ますが 女にできる仕事は「芸者」しかありません。

ある時 勝海舟のお座敷へ出ると 小さい頃からの知り合いの人
榎本武揚に出会います。彼女のフランス語の才能を知っていた榎本は
箱館戦争に幕府軍の一員として参加している フランス軍人の通訳として雇います。

ところが通訳は男性しかなれないので 
父の着物を着て「男」として任務に就きました。
物語としてはとても面白いのですが 内容が 攘夷運動から大政奉還そして
戊辰戦争へと話が進み 登場人物も歴史に名が残る人たちが出てきます。

読んでいる私もこのお柳さんの立場に疑問が出て 「検索」しました(笑)。
宇江佐真理さんがこの物語りを書くきっかけについて・・・。
フランス軍人ブリュネが書いたスケッチに お柳と見られる男性の絵に
「初めてフランス語を話す日本人」「アラミス」と書かれていた事です。
アラミスとはフランスの小説「三銃士」の登場人物で
女性的な人物としてい書かれています。
最初から 女だとバレバレだったのですよねぇ~。
モデルになった人の名前もありましたが 歴史の表側では認められない存在の様です。

    (ここで一息、我が家の庭に遊びに来た3センチ位の可愛い蛙さんです)
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物語りの三分の一は 箱館戦争に関してですが 
道南(松前・木古内・乙部・森町・七飯町)が出ます。
私の散歩道にも 箱館戦争で亡くなった方を葬った場所があって
=土地の記憶=として 今に続いています。
学校で習う歴史よりも 面白かったけれど 
主役はお柳なので「飽きず」に最後まで読みました。

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ネコ温泉

私のブログには猫ちゃんやワンちゃんのブログの方が来てくれます。
いつも写真でしか見ませんが その子の様子を見る内に可愛くて微笑ましく感じます。

=ネコ温泉= 写真・文 伴田良輔 2017年5月初版発行
この本は19か所の温泉旅館が出てきます。

       (リカちゃんも着物姿で若女将のイメージです)
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独断と偏見で選びます。大分県 別府温泉 新玉温泉
右黒い子は”ゆず” 左は”ベル”可愛いですね。新玉温泉は創業90年
4代目のおかみさん 後藤藤恵さんは 保護された猫の里親探しをしています。
この旅館には約30匹 今まで不妊治療した猫は130匹以上だそうです。
目の悪い猫・心臓を患っている猫・顎を蹴られて骨が崩れた猫 
それぞれ問題を抱えています。ここに子猫が新たに来ると
ほかの猫が面倒を見たり しつけや決まり事を教えるそうです。
近くには公共温泉があり 100円で入れるそうですよ。

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静岡県 梅ケ島温泉 いちかわ 秘境にある温泉です。
この子は”ミヤオ”尻尾が大きくて縞模様です。人間で云う”面構え”が良いですね。
6年前のある日 
下流の炭焼き小屋に住み着いた猫に餌を上げている内に可愛くなり飼うことに。
もともと野生育ちのせいか 「朝、獲物が玄関マットの上に置いてある」そうで
口にウサギを加えて来た事も・・・。

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神奈川県 箱根仙石原温泉 みたけ
猫の世界でも 「上品なお顔立ちの家系」ってあるのでしょうか?
美しい猫ですね!”玉之丞” 猫侍からの命名です。
この子は二年前、宿の前の道路で車に轢かれたお母さん猫のそばで泣いていました。
敏捷なハンターで、外でトカゲをしょっちゅう捕まえてくるそうです。

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この本の中で今すぐにでも行ってみたい温泉です。
長野県 渋温泉 金具屋
左の猫は”シロ” 右の旅館の写真を見てください(ボケていてスミマセン)。
木造4階建て築70年以上。
石畳の両側に時間が止まったような温泉街の街並みが・・。
歴史の宿 金具屋の斎月楼は国の登録文化財になっています。
小布施の宮大工が3年かけて完成。夕飯前には「館内ツァー」を催しています。
まるで博物館か美術館の様子だそうです。

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=あとがき=から
旅はいつもローカル線とバスを乗り継いで行く、
超のんびり・ゆっくりのスタイルです。
持っていくのは数冊の本と、カメラと リュックに詰め込んだ一日分の着替えだけ。
今日これから出会う土地の風景、宿、温泉、そしてその風景の中に溶け込んで
迎えてくれる猫たちのことを想像しながら、ゆっくりと近づいてゆくプロセスが
僕は大好きです。(中略)まわりの人々をこんなにいい笑顔にしてしまう猫の魔法に、
一緒にかかってみてください。

この本に出合っただけでも もうすでに魔法にかかった気持ちです(笑)。
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